再来年度から、小学校の5,6年生で週1時間、年間35時間の外国語活動がおこなわれる。
この場合「外国語」とは主に英語。10年以上前に小学校の先生になった人たちからしてみれば寝耳に水の話だ。まさか自分が英語を教えなければならなくなるなんて。
この話が本格的に決まってからは、現場はかるくパニックらしい。誰も5,6年の担任したがらないんじゃ、なんて話も聞く。
なので、教育委員会は必死になって小学校の先生たちへの研修をしている。
そのひとつで、60分ほどのワークショップをするよう頼まれた。
依頼をうけたのはけっこう前だったのだけれど、なかなか準備が進まず、直前になってやっと本腰を入れた。4日くらい前に参加者が6名だと知ってちょっと気が楽になったし。
内容は発音トレーニングとクラスルームイングリッシュ。
まずは発音。日本人が苦手とするb/v、s/th、l/rの聞き分けから。私自身はわりと発音に日本人的なアクセントは少ない。でもそれは20数年間の積み重ねで身につけたものだから、実際どうやって発音訓練したかなんてよくわからない。いろいろ考えて、音の出し方を理解して自分でも発音してみたら、何となくわかってくるんじゃないかと思って、そんな感じでやってみた。
次にクラスルームイングリッシュ。小学校の先生方が持っている指導マニュアルみたいなのには、「よく使われるクラスルームイングリッシュ」として大量の英文が載っている。けっこう複雑なのもたくさん。こんなの全部使えなきゃいけないと思ったら嫌になるよな~と思い、「厳選☆クラスルームイングリッシュ」リストを作ってみた。それを使って、実際の授業を想定した演習をちょっと。
最後に、いつも小学校英語について私が考えていることを話した。
ひとつめ。「英語のモデル」にはALTになってもらえばいい。小学校の先生方には、「英語を使おうと努力する日本人のモデル」になってほしいということ。
ふたつめ。これから世界では、もっといろんな英語が許容されるようになってくる。日本人なりの英語をもっと自信をもって使っていけばいいんじゃないか。
という話をしたら、今回私を講師に指名してくれた教育局の方から、「自分が言いたかったことを言ってくれた」とのお言葉をいただいた。かなり長いこと気にかかっていた仕事を無事終えてすっきり。なかなかいい経験をさせてもらった。
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