2009年6月12日金曜日

テレビで観劇記『焼肉ドラゴン』

「こんな日は明日が信じられる。たとえ昨日がどんなでも。」

いろんな賞を取って話題になった舞台『焼肉ドラゴン』をNHKで観た。

両親の再婚によって「ちょっとずつ血がつながっていて、ちょっとずつ血がつながっていない」在日コリアンの家族と、彼らが大阪で営む焼肉屋に集う人々の物語。

舞台では2ヶ国語が混ざり合って物語が進む。家族の中にも韓国語がわからない子もいたり、お客さんの中に日本語ができない人がいたりするのが、きっと在日の人たちの社会って実際にこうなのかなと思わせる現実感がある。
以前3年連続で中学生を引率して韓国にいったとき、ほんのちょーっぴり韓国語をかじったので、いくつか知ってる言葉がでてきたりするのもうれしい。

韓国語がわからない次女が、日本語がわからない韓国人と心を通わせるシーンが印象的。
韓国人の「ちょっとだけ、ごめんなさい」という台詞が切ない。きっと、どうしてもああせずにはいられなかったけれど、申し訳なくて、せいいっぱいの知っている日本語でその気持ちを伝えたんだろうなって感じがする。

お母さん役の女優さんがいい! 特に上記のシーンを目撃した場面が最高!

冒頭のは、お父さんと一人息子が屋根の上から花びらで桜色に染まった町を見ながら、お父さんが言う台詞。彼らのたくましさを感じる。ラストにリプライズされるのもいい。
字幕の日本語も美しいのだけれど、韓国語ではどんな雰囲気なのかなと思わせられる。

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