2009年9月8日火曜日

観劇記 劇団たんぽぽ『夏の庭』

職場の演劇鑑賞会で、劇団たんぽぽさんによる『夏の庭』を観劇。

湯本香樹美のわりと有名なヤングアダルト向け小説を原作とした作品。
ある夏休み、「人が死ぬってどういうこと?」という疑問を持った中学生たちが、ひとり暮らしの老人が死ぬのを見届けようと観察を始める。

最初は好奇心からおじいさんを見張っていた少年たちが少しずつ変わっていくようすがとても自然で、中学生たちにも感情移入し易かったと思う。
後半、先輩たちがおじいさんのことを言う「生きている価値がない」ということばは、物語の冒頭で少年たちが言っていたことと大差ないのだけれど、きっと観ている中学生たちもみんな、登場人物たちと同じく先輩たちにムカついたはず。

面白かった演出がひとつ。おじいさんの家のゴミを少年たちが片付けるシーン。
縁側に積まれていたゴミが無くなることで、おじいさんと少年たちの間の壁も無くなったことが視覚的にわかる。もしかしたら原作の小説でもポイントになるシーンかもしれないが(読んでないからわからないけど)、それが目に見えてわかるのは舞台ならでは。
そのあとのいっしょにスイカを食べるシーンにうまくつながる。

ちょっとうれしかったこと。
途中10分間の休憩があって、中学生たちけっこう騒がしかったのだけれど、休憩終わりの音楽が流れて、なんとなく舞台上でお芝居が始まったら、それなりに静かになったこと。ちゃんとできるじゃん。それだけお芝居にひきつけられてたのかも。

2時間目くらいから仕込みをしていて、時間が空いてれば見学したいところだったけれど、授業があって残念だった。毎日ちがう場所でぶっつけでお芝居するってすごい。

これを機会に、子どもたちにライブのお芝居の面白さを知ってもらえたらと思う。

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