3月11日のその瞬間は職員室にいた。
海沿いの町なので(学校は高台だけれど)、津波の情報を得るためすぐにテレビをつける。
しばらくようすを見ていたが、揺れもおさまったためとりあえず生徒はふつうに下校させることに。
「怖かったね」「まだふらふらする」とか話しながら掃除。体育館が卒業式の会場設営されていたため、多くの部が活動がなく、ほとんどの生徒が下校。
そうこうしているうちにテレビには東北地方の惨状が。
このあたりにも大津波警報が出て、駐車場に非難してきた車も。
全校生徒の安否を確認するようにとの指示。固定電話の回線は公衆電話を入れても5本しかないので、個人のケータイを使うが、ぜんぜんつながらない。
結局、沿岸部の住民が一時避難したり、町内の海沿いの国道の一部が翌日の夕方まで通行止めになったくらいで、ありがたいことに大きな被害はなかった。
ケータイがしばらくつながりにくかったのは不便だったけれど、そんなことに不満は言っていられない。
知り合いにも特に大きな被害は聞いていない。
前に勤めていたところ今のところも海沿いで、漁業のおうちが多かったので、船だいじょうぶだったかな、とか、ホタテにはかなり被害があるみたいで大変だな、とか心配ではあるけれど。
津波の被害や原発の事故など、目を覆うような光景が連日報道されている。
自分は何をしたらいいんだろう、ともどかしさを感じる中、北海道新聞に掲載されたある記事を読んだ。
精神科医の香山リカによる一文。
まずは「私は、大丈夫」と自分を安心させてあげること。
被災者の方々に申し訳ないと感じてしまうかもしれない。けれど、これから日本中が支え合い励ましあって立ち直らなければならない。「あなたの力が必要」と言われるその日に備え、まずすべきは自分で自分を守ること。そうできる人は、ゆっくりと体を休め、食事をきちんと取り、お風呂に入って体をあたためる。そうやって自分を維持することが、直接被災していない人の義務である、という内容。
今自分がふつうに生活できていることに感謝して、一日一日を大切に過ごそうと思う。
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