函館市民ミュージカル『案山子物語』を観た。
函館出身の喜劇俳優、益田喜頓氏が16年前に函館のために書き下ろし、上演をご覧になることなく亡くなった作品。
喜頓氏の生誕100年を記念した事業のひとつで、氏が活躍した浅草でも上演されるそうだ。
「自分の足で歩いていろんなものを見てみたい」という夢を持つかかしのペコが、神様から本物の脚をもらうために世界中を旅して「笑い」「怒り」「涙」の3つの顔を手に入れるお話。
初演で友達が主演したとき以来の観劇で、作品が時代とともに変化していく様子が興味深かった。
ニューヨークの場面にテロのくだりが加わったことで、「兵器をなくせるのは魔法ではなく人の心」というメッセージがより明確になった。
冒頭に、故郷函館について語る生前の喜頓さんの声が流れたり、カーテンコールでペコちゃんが客席の喜頓さんの遺影に花束を捧げたりという演出も、メモリアルらしくていい。
ふるさとのよさ、みたいなものを感じる舞台になっていた。
今回は知り合いがたくさん出ていたのでより楽しめた。
お稽古の大変さもいろいろ伝え聞いていたので、感慨もひとしお。
この作品に出た市民のみなさん、特に子どもたちが、「演劇って楽しい!」と感じて、函館の演劇がもっともっと発展してくれたらうれしい。
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